スペインは歴史のある国だが、内戦の後フランコによる独裁時代が長く続いた。1975年に王政復古がなされ、立憲君主国家となった。政治は議会民主制で、国王は象徴君主という位置づけである。人口は2016年現在4650万人。
国会は両院制であり、下院は定数350議席で4年ごとの直接選挙で選ばれる。上院は定数264議席で、208議席が選挙で選ばれ、残りは自治州の推薦で選ばれる。現在の与党は国民党だが、スペイン社会労働党とともに二大政党制を構成している。
他にカタルーニャやバスク、ガルシアの民族主義地域政党が存在する。このあたりが日本とだいぶ違うところだ。問題になっているカタルーナ州の独立を目指す政治運動は、中央政府がカタルーニャ民族を軽視する言動が繰り返されたり、州が支出する金額と還元される金額の大きな隔たりなどから、独立運動が盛んになっている。
カタルーニャ自治州の州都バルセロナはスペイン旅行で大人気の街で、昨年は観光客が800万人を超えたそうだ。10月1日、独立の是非を問う住民投票が行われた。中央政府は投票は憲法違反だと宣言。しかし投票は実施されたのだ。